こころの健康推進を日本の基本政策に―三大疾患にふさわしい精神保健医療改革を
2010年4月3日（土）、都立松沢病院において発足した「こころの健康政策構想会議」は、2か月間をかけ、当事者・家族の体験や意見・ニーズを聴きながら、10のワーキンググループが議論を重ね、 2010年5月29日には長妻厚生労働大臣に報告書を手渡しました。
病気が社会に与える負担、疾病負担の目安であるDALY（筆者注：障害調整生命年 disability adjusted life years、WHOが政策における疾病の重要性指標を定めたもの）という指標によれば、すべての病気による疾病負担の中で精神疾患が4分の1を占めトップであり、それに続くがんや循環器疾患とともに三大疾患なのです。しかし、三大疾患の1つでありながら、そのための保健・医療・福祉施策は貧しく、報告書では、こころの健康危機状況を打開するためには、こころの健康推進を日本の基本政策に据え、「こころの健康を守り推進する基本法」(仮称)の制定を求めています。
心の健康政策構想会議は7月25日に解散し、新たにこころの健康政策構想実現会が発足し、「こころの健康を守り推進する基本法」(仮称)の制定に向けての取り組みを行っています。その1つが100万人署名活動です。2011年1月から始まる通常国会に国会請願を行いたいと考えています。そのための署名をお願いしています。そして、すべての国会議員に超党派で紹介議員となっていただくことをお願いしていきたいと考えています。
そうした取り組みを進めるためにも1人でも多くの方にご賛同いただき、署名にご協力いただきますようお願いいたします。 欧米諸国から50年から60年遅れているといわれているわが国の精神医療・保健・福祉制度を一気に進めていくために、みなさまの力強い後押しが必要です。
署名推進のための活動内容を説明したリーフレットはこちら